多くの人が病院で亡くなりますが、病院から紹介される葬儀社が良い葬儀社とは限りません。多くの場合、一般の業者に比べて費用が高くなります。病院からの紹介の葬儀社には、ご遺体の搬送だけを頼むこともできます。
葬祭業には許認可が必要ありませんので、新規参入のしやすい業界です。電話1本さえあれば店舗も事務所も持たずとも葬儀社として営業することができるのです。それゆえ葬儀社選びは慎重にしたいものです。
多くの人は葬儀社を、知り合いの紹介で決めることが多いですが、その知り合いの人が信頼できるかどうかが問題です。また、宣伝に力を入れていて有名だから 良い葬儀社とも限りませんし、安さだけを売りにしている葬儀社もサービス内容に関しては疑問符の付くところが多いようです。葬儀社を紹介する第三者機関も ありますが、どのような基準で紹介しているのか、その機関が信頼できるかどうかを判断しなければいけません。
葬祭ディレクターの有無・人数や国際規格のISO9001の取得業者も、一つの評価基準になります。
また、長年、地元密着型で、口コミの紹介でやってきた比較的小さな葬儀社には悪い葬儀社は少ないでしょう。いいかげんな葬儀をやっていると、こういった形では経営できなくなるからです。
葬儀社選びをする際に、最初に必要なのは、どんな葬儀がしたいのかを考えることです。大きな規模の葬儀をしたいのか、低価格の葬儀をしたいのか、心のこ もったサービスのある葬儀がしたいのか、個性的な葬儀がしたいのか、をはっきりする必要があります。葬儀社にはそれぞれに特徴、得意・不得意がありますの で、自分の希望する葬儀の形にあった葬儀社を選ぶことが大切です。
よい葬儀社の見分け方に、決定的な法則があるわけではありません。ですが、一言で言えば、丁寧な対応、分かりやすい説明、希望にあった提案をしてくれる葬儀社です。また、葬儀は担当者によっても変りますので、担当者の人柄によって選ぶことも方法です。
以下に、よい葬儀社を見分ける条件を箇条書きにしてみました。
①事前に明細のはっきりした見積書を出し、ここに何の費用が入っていないかも含めて、詳しく説明してくれる。
セット料金に関しても、その明細(個々の単価)を明示してくれる。
もちろん実際の請求額との差が少ない見積を行える葬儀社が良い葬儀社です。
②質問に丁寧に答えてくれる。
③最初から提案をせずにきちんと選択肢を示してくれる。希望を良く聞き、希望にそった提案をしてくれる。
反対に、選択肢を示すどころか、施主の判断を聞かずに、当たり前のように様々な事項を進める葬儀社もいます。
④利益の少ない葬儀を希望しても、丁寧に対応してくれる。
例えば、自治体葬や家族葬をやりたいとか、葬儀社が運営する式場ではなく自宅や公民館で葬儀をやりたいと言うと、強引に反対したり、対応が冷たくなるような葬儀社もあります。
⑤契約を急がしたり、押しが強かったりしない。
何かと理由をつけて契約を急がせる葬儀社もあります。
⑥分かりやすいパンフレットを用意している。
⑦店舗、斎場を持って、長年営業している。
⑧施行した葬儀の記録を見せてくれる。
⑨支払い期日に余裕がある。
葬儀の後遺族や親戚が集まって食べる精進料理は、大阪府では初七日の法要のあとに食されます。高野豆腐や唐揚げは通常の精進料理でも特に使われる頻度が高い料理ですが、通常四角形に切られて調理されるこれらの料理は、大阪府の精進料理では三角形に切られます。この風習は、普段とは異なる行動を行うことで、日常と葬儀を切り離す「逆さごと」の派生として定着した風習であると言われています。
その他、通常葬儀の日として避けられがちな友引の日にやむなく葬儀を行う場合は、「いちま人形」と呼ばれる人間の代わりになる人形を棺に納める、骨壷を二つ作って一報を菩提寺などに納める、などの風習が大阪府には存在しています。
全国的には香典袋は白と黒の水引が付いた者が使われますが、これが大阪府の場合は少し水引の色が違っており、黄色と白の水引が香典に付けられます。
白黒の代わりに黄色と白の水引を香典に付ける風習は全国でも近畿地方でしか見られないものですが、この風習は、この地方で水引の色として黒が避けられていたことが理由とされています。つまり喪中に使われる黒は、宮中を象徴する色である「玉虫色」に似ており、近畿地方では特に混乱を招いていたため、黒の代わりに「喪」を象徴する色である黄色が水引の色として使用されたと言われているのです。